面倒な掃除が、身体を元気にする時間になる
体が変われば、心も変わる。
一時的な技術ではなく、自ら体感し、自らの足で立つこと。
心と体の連動を骨格から紐解き、人生を再起動するサロン&スクール
tae Aromatherapy & Treatment / tae Therapist School
【10月14日 水曜日】

面倒な掃除が、身体を元気にする時間になる
先日、お客様と掃除の話になったときのこと、 私が「掃除も、身体を動かす運動で筋トレですよね。」と言うと、こんな言葉が返ってきました。
「掃除を筋トレだと思ったことは、なかったです」
そう言われて、私もはっとしました。
家での掃除も、職場での掃除も、正直なところ、楽しいと感じる日ばかりではありません。
「面倒だな」と思いながら、手を動かす日もあります。
けれど、その時間は、実は私たちの身体を元気にしてくれる、
毎日のエクササイズでもあるのです。
床を拭くとき、からだの中では
床を雑巾で拭く場面を思い浮かべてみてください。
腕を伸ばしているように見えて、実は腕だけではありません。
背中とお腹で姿勢を保ち脚で体重を支え重心を少しずつ動かしています。
奥まで手を伸ばす
ひねる
しゃがむ
立ち上がる.....この繰り返しの中で、筋肉は淡々と働いています。
厚生労働省:「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の中には
掃除などの家事は「身体活動」に含まれています。
掃除機がけやモップがけは、ふつうに歩くのと同じか、少し強いくらいの運動量です。
しかも、このガイドには心強いことも書かれています。
「何分以上続けなければ効果がない」という決まりはなく、
短い時間の積み重ねでも、健康に良い効果が期待できるそうです。
10分の拭き掃除も、5分の片づけも、ちゃんと身体のためになっています。
掃除は、頭も使う脳トレ?!
どこから始めるか。
何を先に片付けるか。
どの順番なら、汚れを広げずに済むか。
私たちは、手を動かしながら、こんなことを自然に考えています。
見て、段取りを立て、状況に合わせてやり方を変える。
掃除は、考える作業でもあるのです。
家事をよく行う高齢者は、認知機能が保たれやすい、という研究もあります。
ただ、これは「関連がみられる」という段階で、掃除が認知症を防ぐと言い切れるものではありません。
それでも、からだと頭を一緒に使う時間であることは確かです。
母や祖母の世代の暮らし
ほうきで掃く。
膝をついて雑巾をかける。
洗濯も炊事も、自分の手と身体で行う。
母や祖母の世代の毎日には、立つ、しゃがむ、運ぶ動作が、今よりずっと多く含まれていました。
今は家電のおかげで、ずいぶん楽になりました。
その分、意識しなければ、からだを動かす機会は減りやすくなっています。
だからこそ、掃除のような日々の動きが、大切な機会になるのだと思います。
出産と、身体の芯のこと(体幹)
ここで、ちょっと出産の話をさせてください。
妊娠中は、重心が変わります。
出産では、お腹まわりや骨盤の底にある筋肉に、大きな負担がかかります。
そして出産のあとも、育児と家事は続きます。
「出産を重ねると、体幹が強くなる」と思われがちですが、これは正確ではありません。
研究では、
経腟分娩や出産回数が、尿もれや骨盤臓器脱など、骨盤底の不調と関連することが示されています。
尿もれなどの症状には、出産のほか、更年期・閉経、加齢なども関わるといわれています。
50代は、そうした変化を感じやすい時期かもしれません。
「くしゃみで少しもれる」「立ち上がるときにふんばれない」といった変化を、
年齢のせいとあきらめていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
骨盤底筋を意識して鍛える体操には、尿もれを改善する効果が、国際的なレビューで確かめられています。
一人で悩まず、専門家に相談できることを知っておいていただきたいです。
ここでは、昔の女性のほうが体幹が強かった、と言いたいわけではありません。
私が伝えたいのは、出産も家事も、私たちの身体の使い方とつながっている、ということです。
掃除を、元気になる時間に
もちろん、掃除だけで運動のすべてをまかなえるわけではありません。
筋肉を維持するには、適度な負荷をかける筋力トレーニングが大切で、
ガイドでも週2〜3日がすすめられています。
それでも、運動の時間をつくることだけを考えて、
毎日のからだの使い方を忘れてしまうのは、もったいないと思います。
これからは、掃除をする際、こんなことをすこし意識してみてください。
床を拭くとき、腰だけで曲げずに、膝も使ってみましょう。
手を伸ばすとき、足の裏で床を感じて、ぐらつかないようにしてみましょう。
立ち上がるとき、脚の力で立ち上がってみましょう。
重いものを持つときは、息を止めず、吐きながら持ち上げましょう。
職場でも同じです。
机や棚を拭く、ごみをまとめて運ぶ、といった動きも、立派な身体活動です。
からだを動かす習慣は、気分や思考力にもよい影響があると、
WHO(世界保健機関)のガイドラインでも示されています。
これは掃除に限った話ではなく、身体活動全般についてですが、
私は掃除のあとの実感とも重なると感じています。
部屋が整うと、気持ちまで軽くなる。
そして、自分の身体も、少し元気になっている。
そう思えたら、いつもの掃除に、前向きに取り組めそうです。
今日の掃除は、部屋を整えながら、自分も整える時間にしてみませんか。
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面倒な掃除が、身体を元気にする時間になる
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