副交感神経と「出汁」

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おせち料理の準備のため、早めの買い出しに行って参りました。

和食を作る上で欠かせない「出汁」

日本の出汁の旨味「UMAMI」は世界でも認知されていて、出汁に魅了された外国人のシェフたちが増えましたね。

日本の出汁

ダイエットや体質改善に効果的
食欲を正常化させる効果がある

ビーガン生活の頃の私も「昆布出汁」を利用して様々な料理を作っていました。簡単便利な昆布出汁ですが、出汁の取り方をご存知ですか？

昆布出汁

昆布の旨み成分はグルタミン酸（1908年に発見された旨み成分）

昆布は水から出汁を取ります。煮てしまうと余分なヌメリ成分（アルギン酸）が出てしまいます。
出汁昆布の表面には白い粉が付着していますが、それはマンニトールという糖質ですから、気になるなら乾いた布で軽く拭き取って下さい。出来るなら、そのまま使うのが一番です。

①簡単昆布出汁の取り方（400ml）

出汁昆布10cm角一枚
水400ml

保存容器に出汁昆布と水を入れて、冷蔵庫で一晩置く。

②急場の昆布出汁の取り方（400ml）

出汁昆布10cm角一枚
水400ml

出汁昆布をハサミで細切りにする。
鍋に昆布と水を入れ、弱火にかけ、沸騰寸前まで加熱し火を止める。

煮干し出汁

煮干しも美味しい出汁が取れます。お味噌汁にする際には、煮干しをそのまま使用するとカルシウム・鉄・亜鉛なども取れますから、更年期世代＆妊娠中のママにも嬉しい効果があります。
煮干しはカタクチイワシなどの小魚を乾燥させたものですから、少々臭みや灰汁が出たりします。料理屋さんでは、この臭みと灰汁が出ないよう頭やハラワタを除いて出汁を取りますが、お家ご飯ならばそのままで大丈夫かと思います。

①簡単煮干し出汁の取り方（400ml）

煮干し25g（体長10cmほどのものなら25尾ほど）・・加熱しない場合煮干しの量が多めです。
水400ml

保存容器に煮干しと水を入れて、冷蔵庫で一晩置く。

②急場の煮干し出汁の取り方（400ml）

煮干し15g（体長10cmほどのもの15尾）
水400ml

鍋に煮干しと水を入れ、弱火にかけ、煮たったら5分ほどさらに煮立てる。

干し椎茸の出汁

干し椎茸の旨味成分はグアニル酸。このグアニル酸を最大限に抽出するため時間をかけ水出し法で出汁を取ります。
干し椎茸の石づきや傘の裏に埃や木片、おがくずなどが付着している場合がありますから、干し椎茸を流水で洗ってから使います。

干し椎茸を蓋つきの容器に入れ、水がかぶるくらい注ぎます。
冷蔵庫で24時間（12時間以上）おき、じっくり旨味を抽出します。
ザルで濾して完成です。
残った干し椎茸は丸ごと煮物などに使います。

出汁は、食材本来の味を引き出してくれるので、お料理全体の味付けが薄くなります。なので食材自体の味を楽しめるようになり、自然と食事量が減ってきて、出汁の旨味が満足感を満たしてくれダイエットや食改善にとても効果的です。

興味あるレポートを見つけました。

龍谷大学農学部食品栄養楽の山﨑さんのレポートの一部をご紹介します。

「出汁は砂糖や油脂に優るとも劣らない快い感覚を引き出すことが明らかにされています。出汁を飲むと副交感神経が優位になることがわかっています。出汁の香り、飲むことによりホットする感覚が生じます。出汁の摂取はリラックス効果があります。」
「しかし、出汁に対する嗜好性というものは、幼少期から出汁を食するという経験により形成され、出汁に含まれるアミノ酸や核酸といった旨味成分や香りが嗜好性発現に重要であることが明らかになっています。つまり和食を美味しいと感じ、心身に良い効果を高めるには和食の風味経験が大切なのです。」

昨夜はクリスマスイブでした。友人ととても美味しい和食をいただく機会に恵まれました。ブログで「出汁」のことを書きかけていたのですが、食事の予約時間が迫っていてブログをアップできずに出掛けてしまいました。次々と出されるお料理に舌鼓を打ちながら「出汁」に想いを馳せることとなりました。品数は多かったのですが、総大量はヘビーではありませんでした。が、出汁の旨味でお腹が満たされるのも早く、満足感も大きく、とってもリラックスできたのは言うまでもありません。楽しいありがたいクリスマスイブになりました。