介護と老いを見つめる人へ
- tae Shirakata

- 6 分前
- 読了時間: 5分
セラピストLIFEを楽しくする「tae Therapist School」
心・からだ・肌をアロマテラピーで整える
ホリスティックAromaサロン「tae Aromatherapy & Treatment」

介護と老いを見つめる人へ
喪失への準備と、心をやわらげるアロマテラピー
〜フランキンセンスとプチグレンで整える予期悲嘆の時間〜
誰にでも、いつか「別れ」は訪れます。
家族や親との別れ。
あるいは、これまでの自分や環境との別れ。
その瞬間が訪れる前に、心は静かに『失う準備』を始めています。
心理学ではこの心の動きを「予期悲嘆」と呼びます。
喪失が起きる前から、悲しみや不安、空虚感がじわじわと立ち上がってくる。
それは誰にでも起こる自然な反応です。
私自身、最近まさにその渦の中にいます。
親の老いを感じるたび、「もしも」という想いが胸をざわつかせる。
涙が止まらない日もあれば、何も感じないように自分を閉じてしまう日もある。
ふと、「私はいま喪失への準備をしている」と気づきました。
少しだけ、客観的になれる瞬間。
■ 自分を後回しにしてきた人ほど、心は揺れやすい
長い年月、誰かのために頑張ってきた人。
家族のケア、仕事、責任、周囲への気遣い。
そうして生きてきた人ほど、自分の感情に鈍感になりやすいものです。
目の前に大切な人の老いや不調が現れても、泣くことすらできずに淡々と動く。
でも、心の奥では静かにひびが入っていく。
心理学者エリザベス・キューブラー=ロスは、喪失に直面した際の感情のプロセスを
「否認・怒り・取引・抑うつ・受容」という五段階で説明しました。
予期悲嘆は、その最初の入り口。
心がゆっくりと受け入れの準備を始めているサインなのです。
これは弱さではなく、「人間として自然な反応」。
生きる力がまだしっかり働いている証拠なのです。
■ 「用意」とは、心を守るための小さなお作法
「どんなに覚悟していても、別れは突然やってくる」 そう感じたことがある方も多いでしょう。
けれど、ここでいう「用意」とは、「死に備える」ということではありません。
それはむしろ、自分の中の不安や恐れを、少しずつ受け止める心の準備運動。
感情にふたをせず、「いま感じている自分」に優しく寄り添うことなのです。
ある朝、涙が止まらなくなった私は、
何も考えられずボウルにお湯を張り、フランキンセンスとプチグレンの精油を数滴落としました。
両手をそっとお湯に沈め、ゆっくりと呼吸を繰り返す。
すると胸の奥で、「いいんだよ、泣いても」そんな小さな声が聴こえた気がしました。
フランキンセンス(乳香)
古代から「祈り」や「瞑想」に使われてきた神聖な香り。
深い呼吸を促し、散らばった思考を静かに整えてくれます。
プチグレン
ビターオレンジの葉と枝から採れる精油。
フレッシュでグリーンな香りが、張りつめた神経をやわらげ、安心感をもたらします。
香りが呼吸とともに体をめぐり、胸の重さが少しずつとれてゆく。
そして「私は悲しいけれど、生きている」という感覚が、静かに身体を温めてくれる。
これがアロマテラピーが持つ心の回復力だと感じます。
■ 予期悲嘆は“心だけでなく、体にも表れる”
悲しみを言葉にできないとき、体が代わりに訴えます。
眠れない、首が張る、食欲が乱れる、息が浅くなる…。
そうした不調は、心がキャパシティを超えたサイン。
そんな時こそ、身体の手当てを通して心を整えることが大切です。
手浴・足浴・軽いストレッチ・ゆっくりした深呼吸。
どれも立派なセルフケアです。
お湯にフランキンセンスやプチグレンを1〜2滴垂らし、手を包み込みながら香りを吸い込む。
交感神経が鎮まり、血流が穏やかに流れ出します。
「私はいま、ここにいる」 そう意識しながら呼吸を続けると、 悲しみの中にも静かな安らぎが生まれてくるのです。
■ 香りは、“感じる力”を取り戻す入り口
予期悲嘆の中にいると、どうしても「感じたくない」「泣きたくない」と思ってしまいます。
けれど、香りは理屈を超えて心の奥に届くものです。
嗅覚は脳の「大脳辺縁系」と直結しています。
そこは感情・記憶・本能をつかさどる場所。
だからこそ、香りは言葉よりも先に、凍ってしまった感情をやさしく溶かしてくれるのです。
手浴のあと、私はしばらく目を閉じて座りました。
香りの余韻を指先に感じながら、手のひらを胸に当て、呼吸を続ける。
すると心の中に、透明な袋のようなものが現れ、悲しみをやさしく包んでくれる感覚がありました。
「悲しい自分」を否定せずにそのまま受け入れる。
それが、癒しのはじまりなのだと思います。
■ 喪失を恐れるより、「いま」を感じる勇気を
「一寸先は闇」- - 未来は誰にも見えません。
けれど、それを恐れて縮こまるよりも、今日をていねいに生きることに意味があるのではないか。
予期悲嘆とは、裏を返せば「それほどまでに大切な存在がいる」という証拠。
喪失への準備は、悲しみを予想することではなく、 『いま』この瞬間のつながりを感じることです。
その積み重ねが、やがて本当の「受け入れ」へと導いてくれます。
■ サロンという「心をゆだねる場所」
介護や老い、別れの不安。
それらは誰にでも訪れる人生の一部です。
だからこそ、ひとりで抱え込まず、香りとタッチの力を借りて、心をほどく時間を持ってほしいのです。
サロンでは、フランキンセンスやプチグレンを使ったトリートメントを通して、
「呼吸を取り戻す時間」「涙が許される静かな空間」を大切にしています。
香りに包まれながら、身体を整えることで、 心の奥にある生きる力が再び目を覚ましていくのを感じて。
介護と老いを見つめる人へ
年齢による体調の変化や、漠然とした不調(不定愁訴)を感じている
忙しさの中でも「美しさ」や「心地よさ」をあきらめたくない
自分ひとりで何とかしようと頑張りすぎてしまう
深くリラックスし、呼吸や自律神経を整えたい
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