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ホリスティックAromaサロン「tae Aromatherapy & Treatment」



フランキンセンスとプチグレンで整える予期悲嘆の時間


介護と老いを見つめる人へ

喪失への準備と、心をやわらげるアロマテラピー



〜フランキンセンスとプチグレンで整える予期悲嘆の時間〜

誰にでも、いつか「別れ」は訪れます。

家族や親との別れ。

あるいは、これまでの自分や環境との別れ。


その瞬間が訪れる前に、心は静かに『失う準備』を始めています。

心理学ではこの心の動きを「予期悲嘆」と呼びます。


喪失が起きる前から、悲しみや不安、空虚感がじわじわと立ち上がってくる。

それは誰にでも起こる自然な反応です。


私自身、最近まさにその渦の中にいます。

親の老いを感じるたび、「もしも」という想いが胸をざわつかせる。

涙が止まらない日もあれば、何も感じないように自分を閉じてしまう日もある。


ふと、「私はいま喪失への準備をしている」と気づきました。

少しだけ、客観的になれる瞬間。



■ 自分を後回しにしてきた人ほど、心は揺れやすい

長い年月、誰かのために頑張ってきた人。

家族のケア、仕事、責任、周囲への気遣い。

そうして生きてきた人ほど、自分の感情に鈍感になりやすいものです。


目の前に大切な人の老いや不調が現れても、泣くことすらできずに淡々と動く。

でも、心の奥では静かにひびが入っていく。


心理学者エリザベス・キューブラー=ロスは、喪失に直面した際の感情のプロセスを

「否認・怒り・取引・抑うつ・受容」という五段階で説明しました。


予期悲嘆は、その最初の入り口

心がゆっくりと受け入れの準備を始めているサインなのです。

これは弱さではなく、「人間として自然な反応」。

生きる力がまだしっかり働いている証拠なのです。



■ 「用意」とは、心を守るための小さなお作法

「どんなに覚悟していても、別れは突然やってくる」 そう感じたことがある方も多いでしょう。

けれど、ここでいう「用意」とは、「死に備える」ということではありません。

それはむしろ、自分の中の不安や恐れを、少しずつ受け止める心の準備運動

感情にふたをせず、「いま感じている自分」に優しく寄り添うことなのです。


ある朝、涙が止まらなくなった私は、

何も考えられずボウルにお湯を張り、フランキンセンスプチグレンの精油を数滴落としました。

両手をそっとお湯に沈め、ゆっくりと呼吸を繰り返す。

すると胸の奥で、「いいんだよ、泣いても」そんな小さな声が聴こえた気がしました。


フランキンセンス(乳香)

  • 古代から「祈り」や「瞑想」に使われてきた神聖な香り。

  • 深い呼吸を促し、散らばった思考を静かに整えてくれます。

プチグレン

  • ビターオレンジの葉と枝から採れる精油。

  • フレッシュでグリーンな香りが、張りつめた神経をやわらげ、安心感をもたらします。


香りが呼吸とともに体をめぐり、胸の重さが少しずつとれてゆく。

そして「私は悲しいけれど、生きている」という感覚が、静かに身体を温めてくれる。

これがアロマテラピーが持つ心の回復力だと感じます。



■ 予期悲嘆は“心だけでなく、体にも表れる”

悲しみを言葉にできないとき、体が代わりに訴えます。

眠れない、首が張る、食欲が乱れる、息が浅くなる…。

そうした不調は、心がキャパシティを超えたサイン。


そんな時こそ、身体の手当てを通して心を整えることが大切です。

手浴・足浴・軽いストレッチ・ゆっくりした深呼吸。

どれも立派なセルフケアです。


お湯にフランキンセンスやプチグレンを1〜2滴垂らし、手を包み込みながら香りを吸い込む。

交感神経が鎮まり、血流が穏やかに流れ出します。


「私はいま、ここにいる」 そう意識しながら呼吸を続けると、 悲しみの中にも静かな安らぎが生まれてくるのです。



■ 香りは、“感じる力”を取り戻す入り口

予期悲嘆の中にいると、どうしても「感じたくない」「泣きたくない」と思ってしまいます。 

けれど、香りは理屈を超えて心の奥に届くものです。


嗅覚は脳の「大脳辺縁系」と直結しています。

そこは感情・記憶・本能をつかさどる場所。

だからこそ、香りは言葉よりも先に、凍ってしまった感情をやさしく溶かしてくれるのです。


手浴のあと、私はしばらく目を閉じて座りました。

香りの余韻を指先に感じながら、手のひらを胸に当て、呼吸を続ける。

すると心の中に、透明な袋のようなものが現れ、悲しみをやさしく包んでくれる感覚がありました。

「悲しい自分」を否定せずにそのまま受け入れる。 

それが、癒しのはじまりなのだと思います。



■ 喪失を恐れるより、「いま」を感じる勇気を

「一寸先は闇」- - 未来は誰にも見えません。

けれど、それを恐れて縮こまるよりも、今日をていねいに生きることに意味があるのではないか。


予期悲嘆とは、裏を返せば「それほどまでに大切な存在がいる」という証拠。

 喪失への準備は、悲しみを予想することではなく、 『いま』この瞬間のつながりを感じることです。

その積み重ねが、やがて本当の「受け入れ」へと導いてくれます。



■ サロンという「心をゆだねる場所」

介護や老い、別れの不安。

それらは誰にでも訪れる人生の一部です。

だからこそ、ひとりで抱え込まず、香りとタッチの力を借りて、心をほどく時間を持ってほしいのです。


サロンでは、フランキンセンスやプチグレンを使ったトリートメントを通して、

「呼吸を取り戻す時間」「涙が許される静かな空間」を大切にしています。 


香りに包まれながら、身体を整えることで、 心の奥にある生きる力が再び目を覚ましていくのを感じて。

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