「柔らかいのに、なぜ痛む?」アラフィフ女性のためのセルフケア再考
- tae Shirakata

- 7 分前
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「柔らかいのに、なぜ痛む?」アラフィフ女性のためのセルフケア再考
〜脚の外側重心と体幹の弱さがつくる
“歪みの連鎖”の断ち切り方〜
「昔から体は柔らかい方です」そう話すアラフィフ世代のお客様。
股関節や肩の可動域が広く、鏡を見ながら丁寧にストレッチを続ける姿勢も美しい。
ですが、そんな方なのに最近よく口にするのが,,,
「左膝に違和感がある」
「ストレッチを頑張っても、なんだかスッキリしない」
というお悩みです。
この現象、実は多くの日本の女性に共通しています。
特に日本人女性に多いのが「脚の外側で立つ癖」や「体幹の弱さ」。
これらが、“柔らかいのに痛む体”をつくり出しているのです。
柔軟性が高い=痛みがない、ではない
柔軟性がある方ほど、ストレッチで効果を感じにくい傾向があります。
なぜなら、すでに筋肉や関節がある程度伸びているため、「さらに伸ばす」ことばかりを目的にしてしまうからです。
しかし、痛みや違和感の原因は「伸びていないこと」ではなく、
「使い方の偏り」や「冷え」「捩れ(ねじれ)」にある場合がほとんどです。
とくに膝の痛みは、膝の向きと足先の向きのズレによって関節に微妙な捩れが生じ、それが繰り返されることで違和感へとつながります。寒い季節に薄着で過ごしていると、膝まわりの筋肉が冷えて硬くなり、さらに“捩れ”が固定されてしまうこともあります。
「脚の外側で立つ」とはどういうこと?
立ったときに、足裏のどこに重さを感じるかを思い出してみてください。
足の外側(小指側)や、足先が外に向いていませんか?
これは、いわゆる外側重心の状態です。
生体力学的に理想的な立位姿勢は、体の中心を通る「荷重線」が足の中央を通ります。けれど外側重心では、この線がずれてしまい、膝や股関節にねじれストレスがかかりやすくなるのです。
最新研究が示す「重心のズレと痛み」の関係
近年の学術論文では、足裏の荷重分布の偏りが、離れた部位である腰や膝の痛みに関連していることが報告されています。
研究報告 | 要旨 |
足底荷重と腰痛の関連 | 足裏の外側や踵に荷重が偏っている人ほど、腰痛を訴える割合が高いことが示されています。「立つ土台」の歪みが全身に影響を及ぼしている証拠です。 |
体幹の制御力と膝の痛みの関係 | 体幹(トランク)の筋力・安定性が弱いと、姿勢制御を代償するために膝周囲への負担が増加することが示されています。 |
女性に多い膝蓋大腿痛症候群(PFPS) | 膝の痛みの多くは、股関節外旋筋の過剰使用や体幹の弱さが要因であり、足・股関節の動きの偏りが痛みに直結するとされています。 |
柔らかい体であっても「どう立つか」「どこに重心をかけているか」という使い方次第で、痛みが生まれてしまうのです。
アラフィフ世代の身体が「外側荷重」になりやすい理由
40〜50代の女性の身体には、外側荷重を助長するいくつかの共通点があります。
ホルモンバランスの変化:エストロゲンの分泌が減少すると、関節や腱の弾力が低下し、筋肉の修復力も落ちます。柔らかくても「安定させる力」が弱まりやすい状態になります。
体幹の筋力低下:デスクワークや座りっぱなしの姿勢の長時間化により、腹横筋・多裂筋などの「姿勢を支えるインナーマッスル」が使われにくくなっています。結果、バランスを取るために脚の外側(大腿筋膜張筋や腸脛靭帯など)に頼る姿勢になるわけです。
生活習慣・骨格の影響:日本人女性は骨盤がやや前傾しやすく、また「内股」「横座り」「ペタン座り」といった習慣が外側重心をさらに助長しています。
セラピストがすすめる「足首ウォーマー」の理由
私がおすすめするアイテム「足首ウォーマー」。この小さな布一枚が、実はとても大きな働きをしてくれます。
足首は「冷えの入り口」です。
ここが冷えると、血行不良により筋肉や腱が硬くなり、膝・股関節・腰、さらには肩まで影響が及びます。
足首を温めることで筋肉や腱が柔らかく保たれ、
膝や股関節の動きがスムーズになり、“外側荷重による捩れ”を防ぎやすくなります。
「なんだか脚の外側が張る」「膝が少し外に向いている気がする」そんな時こそ、足首を温めてみてください。
見た目は地味ですが、冷えによる緊張の固定を防ぐ効果は絶大です。
「伸ばす」よりも「整える」:体幹と足裏の再教育
柔軟性が高い方にこそ必要なのは、“さらに伸ばすこと”ではなく、“整えること”です。
つまり、「筋肉や関節をどう使うか」を再教育していく段階です。
1.足裏のケアで「膝下の捩れ」をリリースする
膝の痛みにつながる「捩れ」は、膝下(下腿)の筋肉の硬さが原因であることが多いです。
特に、膝と足先の向きが異なるときは、脛骨(けいこつ)筋という前後の筋肉が過度に緊張しています。
これを自分でリリースする簡単方法の一つが、足裏のケアです。
足裏の「土台」をほぐす: 特に親指と人差し指の付け根の間あたり(足裏の内側前方)を、ゴルフボールや指でマッサージしてみてください。このエリアは、膝下の脛骨筋につながっています。
膝下を直接マッサージせずとも、ここをリリースするだけで、下腿の緊張が緩和され、膝の捩れが軽減する効果が期待できます。
お風呂上がりに足裏をオイルでほぐすだけでも、翌日の歩き方が変わる方は多いです。
おすすめの精油: ラベンダー、フランキンセンス、サイプレス。
香りの穏やかな温め効果と、筋肉のリリース効果が期待できます。
2.鏡を使った動きの観察と重心の意識
「整える」セルフケアの基本は、「気づき」です。
鏡を使った観察: ストレッチの時、鏡を見ながら膝の皿の中心と足先の方向を合わせるように動かしてみましょう。これだけで、体の使い方の癖がはっきり見えてきます。
重心を「真ん中」に戻す意識: 立っている時、足裏のどこに重さが乗っているか意識するだけでOK。
外側に偏っていると感じたら、足裏の内側(親指のつけ根あたり)に軽く意識を移すようにします。
月に一度の「おまかせアロマ」でリセットを
このブログで紹介したお客様も、月に一度、「おまかせアロマトリートメント」に通ってくださっています。
施術では、全身のバランスを見ながら、冷えや捻れ、筋肉の使い方を整えるようにタッチを重ねていきます。
精油の香りと手のぬくもりは、身体だけでなく“頑張りすぎている心”にも作用します。
「力を抜いてもいいんだ」と、心が緩む瞬間があるのです。
でも、月に一度では「体は覚えない」
トリートメントで一時的に改善しても、月に一度のケアだけでは体はその変化を“記憶”しません。
だからこそ、私たちがいつもお伝えしているのが「足裏と体幹のセルフケア」です。
日々の暮らしの中で、少しずつ身体の“使い方”を修正していくこと。
それが、痛みの根本的な改善につながります。
サロンでの2時間セッションの流れ
このお客様の場合、60分のトリートメントに加え、前後のカウンセリングとエクササイズ指導を含めた約2時間のセッションを行っています。
カウンセリング:最近の身体の変化や生活習慣、痛みのパターンを丁寧にヒアリング。
アロマテラピー・トリートメント:冷えや捩れをケアし、全身のバランスを整える。
エクササイズ指導:膝と足先の方向を合わせる立ち方、体幹を意識した簡単な動きをレクチャー。
足裏セルフケアのアドバイス:次回来店までに自宅でできる、脛骨筋を意識した足裏のほぐし方をお伝え。
この流れを繰り返すことで、身体は少しずつ「整う感覚」を覚えていきます。
“柔らかいのに痛む”体への3つの提案
⑴冷やさないこと:足首・膝・腰の冷えは、すべての違和感の始まり。
ウォーマーや入浴で温め、筋肉と関節を守る。
⑵姿勢を観察すること:「足先と膝が同じ方向を向いているか」「重心が足裏のどこにあるか」。
これを鏡で見るだけで、体の再教育が始まります。
⑶“伸ばす”から“使う”へ:ストレッチの目的を“柔らかくする”から“整える”へ。
筋肉をどう動かすか、どの方向に力を伝えるかを感じながら動く。
今日のまとめ:体の「柔らかさ」を“美しく使う”ために
アラフィフ世代の女性の身体は、柔軟でありながら、変化に敏感で、そしてとても繊細です。
だからこそ「頑張って伸ばす」よりも「丁寧に感じ取る」ことが何より大切だと感じています。
足裏の感覚、膝の向き、呼吸の深さ。小さな気づきが、やがて大きな快適さにつながります。
精油の香りに包まれながら、今日も静かに体と心の声を聴いてみましょう。
“柔らかいのに痛む”体は、まだ自分の新しい使い方を探している途中なのです。
「柔らかいのに、なぜ痛む?」ラフィフ女性のためのセルフケア再考
年齢による体調の変化や、漠然とした不調(不定愁訴)を感じている
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医学的・ホリスティックな視点に基づいたメニュー構成のアロマテラピー・トリートメント専門店です。

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