「ムシを作る」って何? バレエ衣装の不思議な言葉とその背景
- tae Shirakata
- 7月16日
- 読了時間: 4分
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「ムシを作る」って何?
バレエ衣装の不思議な言葉とその背景
昨夜、発表会用のバレエ衣装が届きました。テラコッタカラーのシックで大人っぽいデザインの衣装は、予想よりもずっと重厚感があり、手にした瞬間、気持ちが引き締まりました。
衣装が届くと、いよいよ本番が近づいてきたことを実感します。今年は8月3日が本番です。焦る気持ち、練習不足の不安、さまざまな感情が交錯しております。その一方で、衣装が届いたなら早速「ムシ作らなきゃ」と今朝は動画を検索したセラピストです。
「ムシ」……?
2年前、はじめて発表会に出る時にこの言葉を聞いて、「え? 虫? バレエに?」と混乱したのを思い出します(笑)。いまだに違和感が残るこの言葉ですが、一体どこから来たのか? そして、バレエ衣装にはどんな歴史や意味があるのか。少し掘り下げてみました。(暇なんかい?いえいえ、知りたがりなだけなんです。)
「ムシ」とは何か? 語源と使い方
バレエの衣装合わせのときによく聞かれる「ムシを作る」とは、衣装の肩紐や腰回りなどを、仮縫いでサイズ調整することを指します。
ホックやボタンのように取り外せるものではなく、目立たないように縫い止める、いわば即席のお直しです。
なぜ「ムシ」と呼ぶのか。
実はこの言葉、和裁や仕立ての世界から来た用語だそうです。
着物などの仕立てでは、「仮縫い糸」や「しつけ糸」を指す言葉として「虫糸(むしいと)」という表現があります。この「虫糸」から派生して、「仮に縫い止めること」を「ムシを入れる」と呼ぶようになったそうです。
洋裁や舞台衣装の世界でも同様に、あとで簡単にほどけるような仮縫いを「ムシ」と呼ぶ文化が残っており、それが現在のバレエ衣装にも受け継がれているのですね。
バレエ衣装の歴史:華やかさの裏にある機能性
バレエ衣装は、見た目の美しさだけでなく、踊りやすさや舞台映えを計算しつくした「機能美」の塊でもあります。
ルネサンス〜バロック時代(16〜17世紀)
バレエが宮廷芸術として始まった頃、衣装は豪華絢爛で動きづらい装飾品のようなものでした。男性もタイツではなくパンプキンパンツ、女性も長いスカートを履いて踊っていたのです。
ロマン主義の時代(19世紀前半)
1832年、『ラ・シルフィード』の初演でマリー・タリオーニがロマンティック・チュチュ(ふんわりした長めのチュチュ)を着て登場したことが大革命となります。これは空気の妖精(シルフィード)を表現するためにデザインされ、以後、衣装は踊りや物語の役柄に合わせて作られるようになりました。
クラシック・チュチュ(19世紀後半)
ロシアでの『白鳥の湖』『くるみ割り人形』の時代には、今もお馴染みのクラシック・チュチュ(スカートが水平に広がるもの)が登場します。この時代の衣装は、より可動性と視覚的効果のバランスが追求されました。
現代バレエ以降(20世紀〜)
現代バレエでは、衣装の制約が少なくなり、シンプルで動きやすいレオタード型や、役柄に応じたモダンな衣装が主流となります。素材も、チュール・サテン・スパンコールに加え、ストレッチ素材やメッシュなど、より進化したものが使われています。
衣装が届くと気持ちが変わる
不思議なもので、衣装が手元に届くと、それまでぼんやりしていた緊張感が一気に現実味を帯びてきます。「ああ、これを着て舞台に立つんだ」と、身体がビリッと反応する感覚です。
今回はテラコッタ色のドレスで、重みがあり、舞台でライトが当たったときの質感がとても美しくなりそうです。重い衣装は動きにくく感じるのでは?と思ったのですが、多分その重さが身体の軸を意識しやすくしてくれるはず!と思っています。舞台に立つ時の気高さや存在感を引き出してくれるのもまた衣装の力ですね。
今日のまとめ 衣装もまた、踊りの一部
「ムシを作る」という言葉には、職人の知恵や舞台裏の工夫が詰まっています。そして、バレエ衣装には何百年も前からの進化の歴史がある、、そう思うと、ちょっとやそっとの練習不足で焦っている自分が、ちっぽけに思えてきます。衣装を整え、身体を整え、心を整えて、 8月3日、自分なりの美しさと誠実さで舞台に立ちたいと思います。今日は「ムシを作る」って何? バレエ衣装の不思議な言葉とその背景についてご紹介しました。
年齢による体調の変化や、漠然とした不調(不定愁訴)を感じている
忙しさの中でも「美しさ」や「心地よさ」をあきらめたくない
自分ひとりで何とかしようと頑張りすぎてしまう
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