共感しすぎて疲れ果ててしまうあなたへ taeセラピストスクール
- tae Shirakata
- 7月18日
- 読了時間: 5分
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共感しすぎて疲れ果ててしまうあなたへ
セラピストが香りで「心の境界線」を保つ理由
セラピストとして働くなかで、「共感しすぎてしまう」「人の話を聞くだけで疲れる」「自分の感情とクライアントの感情が混ざる」といった状態に、心当たりはないでしょうか。
私自身、26年にわたる臨床経験の中で、共感疲労による体調不良・感情の枯渇・仕事の継続困難といった状況に何度も向き合ってきました。
とくにキャリアの初期、自分のバウンダリー(境界線)を持たないまま、善意と熱意だけで施術に向かっていた頃は、心身ともに不安定になりがちでした。
このブログでは、その経験から導かれた重要な教訓 「香りを使った心の境界線づくり」そして「香りの瞑想法」こそ、プロとしてのセルフケアに必要不可欠であるという考えをお伝えしたいと思います。
■ セラピストの共感疲労 見えない「職業病」
共感はセラピストの仕事の根幹です。しかし、他人の痛みに無防備に入り込みすぎることで、心が摩耗し、やがては身体症状へとつながることがあります。
たとえば
クライアントの症状や感情に強く反応し、施術後も引きずる。
自分の感情がどこまでが「自分のもの」なのか分からなくなる。
思考が曇り、直感が鈍くなる。
セッションの合間に極度の疲労感、あるいは空虚感を感じる。
これは、心理学の分野で「共感疲労(compassion fatigue)」「情動伝染(emotional contagion)」として知られています。
■ ケーススタディ 駆け出し時代の私と共感しすぎた施術
セラピストとして駆け出しだった頃、自宅サロンにてある男性のお客様がお越しくださっていました。同年代のその方は、仕事と家庭のストレスで暴飲暴食に陥り、体調も思わしくなく、心身ともに疲弊されていました。
トリートメントを重ねるうちに、少しずつご自身の体への関心が戻り、会社の健康診断を機に検査入院を決意され、治療後は、心身ともに見違えるような変化がありました。
ところが、、そのプロセスで、私は「共感しすぎたことによる疲労」に気づかぬうちに陥っていました。
施術後の疲労感が強くだるくなる。
精油選びに過度に神経を使い、「正解探し」に迷走していた。
クライアントの変化に自分が「責任」を背負いすぎてしまった。
この頃の私には「自分の境界線」がなかったでのす。それでも救われたのは、精油の香りと、施術前後に自分を整えるルーティンでした。
■ 精油は、セラピストの「見えないシールド」
当時は、1セッションに6〜7種の精油を複雑にブレンドして用いていました。現在とほぼ同じく、次のようなカテゴリから構成していたと記憶しています。
精油の種類 | 精油例 | 主な心理的作用 |
樹脂系 | フランキンセンス | 境界保護・鎮静 |
樹木系 | サイプレス、ジュニパー | 排出・浄化 |
花系 | ラベンダー、ネロリ | 安心・緊張緩和 |
根系 | ベチバー、パチュリ | グラウンディング・安定感 |
精油の複雑なブレンドは、感情の深い層に触れつつ、自分自身の共感フィルターを整える目的があります。
香りは、クライアントのためだけではなく、セラピスト自身を守るためのバウンダリー形成ツールとしても大きな役割を果たしています。
■ 手技と香りの組み合わせでつくる「安全な場」
手技についても、当時はスウェディッシュ・マッサージよりもさらにソフトな圧で、皮膚にオイルを塗布することを重視した施術を行っていました。
このソフトなアプローチは、相手の身体との境界を曖昧にせず、明確に『触れる/触れすぎない』といったラインを自分の中に持つことができる方法でした。
精油の香りによって五感が穏やかに刺激され、繊細な手技によって身体感覚が回復する、、この二重のアプローチによって、施術はより安全で持続可能なものになります。
■ 経験を重ねた今、伝えたい「香りの瞑想法」
このような経験を数多く経てきたからこそ、今の私がセラピストさんたちに強くおすすめしているのが、「香りの瞑想法(アロマ・メディテーション)」です。
香りの瞑想法とは?
自分の呼吸に意識を向けながら、精油の香りをゆっくりと吸い込む。
その香りが、自分の身体と心にどんな変化をもたらしているか、静かに観察する。
1日3〜5分でも実践することで、「自分の内側に戻る時間」が確保される。
この時間が、セラピストにとっての心の原点に帰るリセットタイムになります。
■ 今日のまとめ 共感とバウンダリーの両立を支える「香りの習慣」
セラピストは「感じ取る人」であると同時に、「調整する人」でなければならない。
精油は、ただの香りではなく、「感情の境界線を整える専門ツール」。
施術中だけでなく、施術前後・日常の中でも「香りの瞑想法」を実践することで、自分自身の再起動ができる。
セラピストとして、長く、健やかに活動を続けるためには、香りで自分を守る習慣が不可欠だと思っています。私自身が何度も「共感疲労」を越えてきたからこそ、この技法を一人でも多くのセラピストさんに伝えたいと願っています。共感しすぎて疲れ果ててしまうあなたへ、参考になれば嬉しいです。
年齢による体調の変化や、漠然とした不調(不定愁訴)を感じている
忙しさの中でも「美しさ」や「心地よさ」をあきらめたくない
自分ひとりで何とかしようと頑張りすぎてしまう
深くリラックスし、呼吸や自律神経を整えたい
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