楽になった気がする その言葉の奥にある信頼と繊細さ
- tae Shirakata
- 7月21日
- 読了時間: 6分
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楽になった気がする
その言葉の奥にある信頼と繊細さ
施術を終えた後に、とてもありがたいメッセージを二通いただきました。
ひとつは、 「体が楽になった気がする。頼れる人には頼る。これからもよろしくお願いします。」 という言葉。
もうひとつは、 「今日もたくさんほぐしてくれてありがとう。また来月もよろしく。 夜は花火大会があり、外に出たら涼しくて気持ちよかった。」 という温かなメッセージ。
このように、お客様の方からわざわざ言葉をかけていただけるというのは、セラピストとして本当にありがたいことです。心の中で何度も読み返してしまうくらい、心に染みました。
「楽になった気がする」…それって本当に“曖昧”なのか?
最初のクライアントのメッセージを拝見したとき、少しだけ心にひっかかりがありました。
「体が楽になった気がする」という表現。
気がするこの言い回しには、どこか曖昧さを感じさせます。
施術者としては、「あれ?ちゃんと変化を感じてもらえなかったのかな?」と、つい不安になることもあります。
長年セラピストをやっていると、自分の手技に対する手応えがあります。骨格の動き、筋膜の反応、呼吸の深まり、皮膚の緩み。そのすべてに触れているからこそ、「きっとこれは、確実に楽になっているはずだ」と自信を持てる感覚があります。
なので 「気がする」と返されると、「え、それって効果があったと思ってない…?」とちょっと寂しくなるんですね(笑)。
でも、私はこの言葉の受け止め方を少し変えてみれるようになりました。
「気がする」は、日本人が使う肯定の遠慮形
「楽になった気がする」
この言葉の背景にあるのは、実は日本人らしい繊細なコミュニケーションの作法なのだと。
直接的に「楽になった!」と断言するのではなく「なんとなく…」とか「気がする」と言葉をやわらげるのは、 相手にプレッシャーを与えないための配慮であり、自分の感覚を慎重に表現する姿勢でもあります。
つまりこれは、“効果を感じていない”のではなく、むしろ“感じている”がゆえの慎重さなのだと。
もっと言えば、 「確かに身体は楽になっているけれど、その変化が信じられないほど自然で静かで、 “ほんとにこれ、効いてるの?”と自分でも驚いている状態」なのかもしれません。
私たちは、“痛かったのが消えた!”とか、 “体が軽くなった!”という劇的な変化だけを「効いた」と思いがちです。
しかし、 身体が深く緩むプロセスは、実はとても静かで繊細なものです。
“頼れる人には頼る”という言葉が教えてくれること
また、このクライアントが書いてくださった 「頼れる人には頼る」という言葉も、じつは深い意味を含んでいます。
人は誰でも「頼ること」に対して、どこか抵抗を感じる瞬間があります。 特に真面目で頑張りすぎてしまう人ほど、「自分で何とかしなきゃ」と背負いこみ、体も心もガチガチに固めてしまいがちです。
そんな中で、「この人になら任せられる」と思ってもらえることは セラピスト冥利に尽きます。それは単なる技術力だけではなく、 “安心感”や“信頼の場”を提供できているかどうかということです。
「頼れる人には頼る」という言葉は、 お客様の勇気と、こちらへの信頼の証なんだと思っています。

花火のように、ふとゆるむ時間
そしてもう一人のクライアントが話してくださった「夜は花火大会があって、涼しかった」という話。このエピソードも、私にはとても象徴的に感じられました。
施術後の心地よい身体のまま、涼しい風を感じながら、夏の夜空を見上げる。おそらく、花火の光のように、心と身体がふんわりゆるんだのだと思います。
マッサージは、その場限りのリラクセーションではありません。その後の時間の“質”を変えることができるものです。
呼吸が深くなり、視野が広がり、日常のなかにある些細な美しさ。風の涼しさや、空の広さ、音の響きにさえ、心が自然とチューニングされていく。
このお客様の言葉を通じて、 「ああ、施術がちゃんと“その後の人生の時間”にまで届いているんだな」と改めて感じました。
セラピストにできることは「力を抜かせる」こと
私たちセラピストにできることは、人を癒すことではなく、 “自分で癒える状態へ導く”ことです。
もっと言えば、人が「力を抜ける場」になること。そして、「自分の感覚を感じなおせる場」をつくること。
そのために、技術や知識はもちろん、“在り方”そのものが問われる仕事です。
今日いただいたおふたりの言葉を通して、「人は自分を取り戻すために、誰かを頼るのだ」 ということを、私は改めて実感しました。
最後に「気がした」が「確信」に変わるまで
これからも私は、「楽になった気がする」という言葉を、その人の繊細なYESとして受け取ります。
そして、 「来てよかった」 「任せてよかった」 「またお願いしたい」 そんなふうに感じてもらえるセラピストであり続けたいのです。
「気がした」が「確信」に変わるその日まで。 私は、触れる手を丁寧に、誠実に。 一人ひとりの身体と心に、静かに寄り添っていこうと思います。
素敵なメッセージを、本当にありがとうございました。

忙しさの中で、自分の「感覚」が分からなくなる方が増えています。もしあなたも「最近、疲れてる気がするな…」と思ったら、それは十分すぎるサインかもしれません。ぜひ、ほんの少しでも自分をゆるめる時間を大切にしてくださいね。
楽になった気がするという微細な感覚。それを否定せず、支える香りたちがいます。
静寂へ導くフランキンセンス、 優しい手のようなホーウッド、不安をゆるめるネロリ。 どの香りも、「頼っていいんだよ」と言ってくれるような優しさを持っています。
もし今日、少しでも気持ちが揺れていたら、香りの力を、あなたの味方にしてみてくださいね。
年齢による体調の変化や、漠然とした不調(不定愁訴)を感じている
忙しさの中でも「美しさ」や「心地よさ」をあきらめたくない
自分ひとりで何とかしようと頑張りすぎてしまう
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