巻き肩 腕の内旋だけではない 全身から整える姿勢改善の考え方
- tae Shirakata

- 9月20日
- 読了時間: 5分
セラピストLIFEを楽しくする「tae Therapist School」
心・からだ・肌をアロマテラピーで整える
ホリスティックAromaサロン「tae Aromatherapy & Treatment」

巻肩
腕の内旋だけではない!全身から整える姿勢改善の考え方
先日のバレエレッスンで、先生が「巻肩になるとき、肩甲骨は動きません」とおっしゃっていました。もちろん、レッスン中の限られた時間での簡易的な説明だったのだと思いますし、動きの指導に集中する中での言葉だったと理解しています。
ただ、セラピストとしての視点から見ると、巻肩は単なる「腕の内旋」では説明しきれない、全身のアライメントと筋肉の連動による複合的な姿勢不良です。
今回は、肩甲骨の動き、骨格の変化、そして改善のために必要な全身的なアプローチについて、順序立ててわかりやすく説明したいと思います。
巻肩とは?
猫背との違いと骨格の変化
👀 巻き肩とは、肩が前方に入り込み、胸が閉じてしまう姿勢のこと。
👀 猫背と混同されがちですが、猫背が「胸椎の後弯(丸まり)」を中心とした姿勢であるのに対し、巻き肩は肩甲骨や肩関節の位置異常が主な特徴です。
骨格の変化を順序立てて見てみると、
胸椎の後弯(猫背) → 背中が丸まり、頭部が前方へ突出
肩甲骨の前傾・外転 → 肩甲骨が背骨から離れ、前に倒れるような位置に移動
肩関節の内旋・前方突出 → 腕が内側に巻き込み、肩が前に出る
鎖骨の下制・胸郭の閉鎖 → 呼吸が浅くなり、胸が開きづらくなる
頸部の過伸展・頭部の前方移動 → 首が緊張し、肩がすくみやすくなる
つまり、巻き肩は「肩甲骨が動かない」のではなく、不適切な方向に動いている状態なのです。
腕の内旋だけでは巻き肩にならない理由
巻き肩を「腕の内旋」だけで説明するのは不十分です。
実際には、肩甲骨の前傾・外転が起こることで、腕が内旋しやすくなるという結果の一部です。
肩甲骨の位置が崩れることで、肩関節の可動域が制限され、腕の動きにも影響が出ます。
つまり、肩甲骨の動きが先にあり、腕の内旋はその二次的な表れということです。
巻き肩改善は「肩だけ」では不十分
巻き肩の改善には、肩甲骨周囲の筋肉だけでなく、骨盤・股関節・足部まで含めた全身の連動を整える必要があります。
巻き肩に関係する主要な部位&その役割を順序立てて説明したいと思います。
① 足部・足関節の安定性と可動性
足首が硬いと、股関節の可動域が制限され、骨盤の前傾が起こりにくくなる
足部アーチの崩れ(扁平足など)は、膝・股関節・骨盤のアライメントに影響
→ 足首の背屈可動域と足底筋群の安定性を整えることが第一歩
優しく説明↓
足首がかたくなると、脚の付け根(股関節)がうまく動かなくなり、骨盤が前に傾きづらくなります。 また、足の裏のアーチ(土踏まず)が崩れると、膝や腰のバランスも悪くなります。 まずは、足首の動きを広げて、足の裏の筋肉をしっかり使えるようにすることが、姿勢改善の土台になります。
② 大腿直筋・大腿筋膜張筋の過活動の抑制
これらの筋が優位になると、腸腰筋が機能しづらくなる
股関節の屈曲が「前もも主導」になり、骨盤が後傾しやすくなる
→ 大腿直筋の抑制と腸腰筋の選択的活性化が重要
優しく説明↓
太ももの前側の筋肉が頑張りすぎると、お腹の奥にある筋肉(腸腰筋)がうまく働けなくなります。 そうすると、脚を上げるときに前ももばかり使ってしまい、骨盤が後ろに倒れやすくなります。 太ももの力を少しゆるめて、腸腰筋を意識して使うことで、骨盤の位置が整いやすくなります。
③ 腸腰筋の機能回復と骨盤の前傾
腸腰筋は胸腰椎〜骨盤〜大腿骨をつなぐ深部筋で、姿勢制御の要
機能不全になると、骨盤が後傾し、胸椎が屈曲、肩甲骨が外転・前傾しやすくなる
→ 腸腰筋のリリース+アクティベーションで骨盤のニュートラルを取り戻す
優しく説明↓
腸腰筋は、背骨・骨盤・太ももをつなぐインナーマッスルで、姿勢を支える大切な筋肉です。 この筋肉が弱くなると、骨盤が後ろに倒れて、背中が丸まり、肩が前に出やすくなります。 腸腰筋をほぐしてから、しっかり使えるようにすると、骨盤が自然な位置に戻り、姿勢が安定します。
④ 胸郭と肩甲骨の可動性改善
小胸筋・大胸筋の短縮により、肩甲骨が前傾・外転し、巻肩を助長
胸郭の柔軟性が低いと、肩甲骨の後傾・内転が起こりにくい
→ 胸郭のモビリティ+肩甲骨周囲筋(僧帽筋下部・前鋸筋)の強化
優しく説明↓
胸の筋肉がかたくなると、肩甲骨が前に引っ張られて、巻肩になりやすくなります。 また、胸まわり(胸郭)がかたいと、肩甲骨が後ろに動きづらくなります。 胸をゆるめて、肩甲骨を支える筋肉を鍛えることで、自然に肩が開いて姿勢が整います。
⑤ 頸部・頭部の位置調整
頭部が前方に出ると、僧帽筋上部や肩甲挙筋が過活動になり、肩がすくむ
→ 頸部深層筋(長us colliなど)の活性化と頭部の重心調整
優しく説明↓
頭が前に出ると、首や肩の筋肉が緊張して、肩がすくんだような姿勢になります。 首の奥にある筋肉を使えるようにすると、頭の位置が自然に戻り、肩の力も抜けてきます。 首の深い部分を意識することで、巻肩の根本改善につながります。
巻き肩改善のための実践ステップ

今日のまとめ
正しい知識が安心と前向きさにつながる
巻き肩、見た目の問題だけでなく、呼吸、肩こり、腰痛などにもつながる重要な姿勢のひとつです。だからこそ、肩だけを見ず、全身の連動を理解することが改善への近道になります。
今回のように、レッスンでの一言が気になったときこそ、専門的な視点から「なぜそうなるのか?」を紐解くチャンスだと実感しました。先生の言葉に疑問を持ったこと、身体への深い理解につながる素晴らしいことだと思います。
年齢による体調の変化や、漠然とした不調(不定愁訴)を感じている
忙しさの中でも「美しさ」や「心地よさ」をあきらめたくない
自分ひとりで何とかしようと頑張りすぎてしまう
深くリラックスし、呼吸や自律神経を整えたい
血流を促し、肌や姿勢まで整えていきたい
時間を無駄にせず、効果的に整えたいと考えている
信頼できるプロに、自分のケアをゆだねたい
taearomaは、そんなあなたのための
医学的・ホリスティックな視点に基づいたメニュー構成のアロマテラピー・トリートメント専門店です。

_edited.jpg)
























コメント