クリアな嗅覚は、体調や心の状態が安定し、健康で元気な生活が送れる。
大人女性の身体リズムを整えるホリスティックなtaeAromaです。
今日で五月が終わります。どんな五月をお過ごしでしたか?
早くも四国は梅雨入りして湿度が高くなって参りました。ムシムシです。
「人を良くすると書いて『食』、人を良くする事と書いて『食事』」。時間や愛情が注がれなくては「食事」はただエネルギーを補給するだけの「食餌」となってしまいます........松嶋啓介さん、フランスや日本でご活躍の料理人&レストラン経営者です。
その大切な食事にも私たちは五感を使っています。
味覚
嗅覚
聴覚
視覚
触覚 これら五感を総動員させて食事をしているというわけです。
なかでも『嗅覚』、香りと記憶を呼び起こす作用が強いと言われています。
イメージや色など、記憶と調和する香りをとらえることにより、その香りがより強く感じられる事が知られています。
例えば
レモンの香りを嗅いだだけで(瞬間に唾液も出ています)
「酸っぱい」感覚が口のなかに広がり
子供の頃に飲んだレモネードを思い出し
幸せな感覚を得られる..........かもしれません。
「匂い」「香り」を感じただけで、口の中に食べ物がなくても唾液がすでに出ていることがあります。唾液は消化液などの分泌も促します。
その「匂い」「香り」は日常生活の中では溢れていますが、私たちはほとんど気にかけません。もし全ての「匂い」「香り」に反応してしまうと脳は大パニックを起こし、とんでもないことになるに違いありません。私たちは「匂い」「香り」を選んでいるのです。不思議です。
最初に戻り、松嶋さんが危惧されていることがあります。
「噛まない」ことの弊害
少子高齢化が進む日本で、食事の時間が減ることが子供にも高齢者にも深刻な問題になっています。
レトルトや缶詰などの調理済み食品が増えています。親が共働きで忙しいからなのか、価値観が多様化したからなのか、子供たちの食事に、効率だけを求めた食品?が使われています。
高齢者においては、歯が弱くなったという理由で、柔らかく味わいのない介護食が浸透してきています。介護食は、高温で加熱されているために食物の組織が破壊され、製品を均質化するために材料が小さくされ、さらに喉ごしをよくするため油脂を過剰に加え柔らかく加工されており、咀嚼をする回数が減少します。
噛まないことには唾液が出てこず、唾液が出ないとうま味の相乗効果が生まれないので味わい深くもならず、消化を助けることもできません。
昔から親や先生に、「よく噛みなさい、美味しくなるから」なんて言われていたと思いますが、この言葉の真意には、いろんな深い意味があったのではないかと思います。
時間をかけて誰かと楽しく食卓を囲むということは大切なことです。感覚を働かせているときは脳が解放されるので、日々の緊張がほぐれたり、精神が安定したり、ストレスも解消されます。忙しいと食事時間を確保できず、ついついあまり噛まずに飲み込んでしまいますが、これがストレスの原因になる、なんとも悲しい因果関係です。
と結んでいらっしゃいました。考えさせられるお話しです。
食べていると、噛んでいると、食べ物の香りが変化します。その「匂い」「香り」は変化があります。その変化を私たち人間は「味わい」の一つとして感じているはずです。「噛まない」ことは「味わえない」ことなのですね。
高齢の方の食欲が落ちるのは「嗅覚が劣化する」ことで匂いのセンサーの働きが悪くなり、その結果食欲がわかない場合があります。また、そもそも嗅覚異常で匂いセンサーが働いていない方もいっしゃいます。また加齢により「嗅覚異常」で「匂い」「香り」を失う方もいらっしゃいます。
「嗅覚」に異常をきたすと、食事も楽しくなくなります。食欲が落ちて痩せてしまうか、何を食べても大きな変化を感じなくなるので大食いや偏った食生活になるのか。いずれにせよ満足(内容やバランスのこと)な食事が出来なくなるので、体調不調に陥ったり、免疫が低下して病気になったりと良いことはなさそうです。
アロマテラピーの精油には、嗅覚を正常に働かせる作用をローズマリーの精油が持っています。ローズマリーは樟脳の様な香りで嗅覚を刺激します。全ての嗅覚異常に効果あるとは申しませんが、積極的に生活に取り入れることで嗅覚の劣化を防ぐことが出来るのでは、と思います。
クリアな嗅覚ならば、食事の内容や量も上手に摂り入れられ、結果体調や心の状態が安定し、健康で元気な生活が送れるということだと思います。
身体を整えるためにアロマテラピーは欠かせない時代かな?