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顔の打撲とアロマテラピー 2年後の再考「自然治癒力」と精油の力 

セラピストLIFEを楽しくする「tae Therapist School」

心・からだ・肌をアロマテラピーで整える

ホリスティックAromaサロン「tae Aromatherapy & Treatment」



顔の打撲とアロマテラピー 2年後の再考「自然治癒力」と精油の力 


顔の打撲とアロマテラピー

〜 2年後の再考「自然治癒力」と精油の力 〜



■ 忘れていた記憶がよみがえった日

サロンのブログアーカイブを見返していて目にとまった一件の投稿。

「顔の打撲で右半分がひどいアザになったお客様」という記事でした。2023年11月のことです。

このお客様(仮名:WYさん)は、両手がふさがった状態でアスファルトに「顔から転倒」され、右の頬を中心に大きな打撲と浮腫(むくみ)を伴って来店されました。

骨折や脳の異常はなく、病院で処方された消炎鎮痛剤を服用中でした。

マスクと眼帯で片目だけが見える状態でのご来店。その痛々しい姿を今も鮮明に覚えています。



■ 顔の打撲は「筋膜」と「リンパ」のトラブルでもある

打撲とは、皮下組織や毛細血管が損傷し、血液が皮下に漏れ出した状態(皮下出血)です。

  • 顔は血管やリンパが非常に密集しており、少しの衝撃でも腫れが強く出やすい部位。

  • 一方で、血流・リンパの流れが促されれば回復も早いという特徴があります。

実際に、顔の浮腫やアザは「静脈還流の低下」と「リンパうっ滞」が重なって起きます。この2つに同時にアプローチできるのが、アロマテラピー・トリートメントの得意分野です。



■ 施術の工夫と精油の選択

施術当日、WYさんは松山市外からご主人と来松。

事故から1週間ほど経過していたのですが、まだお顔には広範なアザが残っていました。

  • そのため施術はうつ伏せ姿勢を避け、首や肩への負担を最小限に

    • 仰向けのまま、顔〜デコルテ〜鎖骨〜胸部〜上肢にかけてリンパの流れを整えるプランを立てました。


使用した精油は6種類。特に重点を置いたのは次の成分:

  • ラベンダー・ファイン:抗炎症・鎮静・皮膚再生作用

  • ローズ・オットー:毛細血管の保護と情緒の安定

  • ヘリクリサム:血腫吸収促進・瘢痕形成抑制

  • ゼラニウム:浮腫緩和・ホルモン調整

  • フランキンセンス:細胞再生・呼吸の調整

  • サイプレス:静脈還流促進・むくみ改善

これらをベースオイルに希釈し、皮膚の炎症や痛みが強い部分には「塗布のみ」とし、そのほかの部分には軽いタッチのリンパ・ドレナージュ法で対応しました。



■ 施術中に起こった変化

トリートメントを始めてしばらくすると、目の周囲の一部のアザが薄くなり始めたのです。

これは単なる「見た目の変化」ではなく、血液やリンパの流れが再び動き出したサインです

施術後、WYさんは鏡を見ながら「アザが消えてる…!」「目が開きやすくなった!」と、驚きと安堵の表情を見せてくださいました。



■ 打撲後の身体が教えてくれる「姿勢の変化」

顔を打撲したとき、衝撃は顔面だけでなく首や胸郭にも伝わります。

そのため、無意識に姿勢が丸くなり、首の可動域が狭くなります。


私が施術で意識したのは、「鎖骨を本来の位置に戻し、胸郭の動きを取り戻すこと」。

胸椎の1〜7番までが柔軟に動き出すと、

  • 心臓・肺・気管支の循環が整う

  • 胃や膵臓の血流が促進される

  • 胸郭の緊張が緩み、呼吸が深まるといった内臓リフトアップ効果が期待できる



■ 精油と自然治癒力の関係 — 最新研究から

ここ数年、精油の抗炎症・皮膚再生作用に関する研究はさらに進化しています。

いくつか代表的な論文をご紹介します。

  • 「ヘリクリサム精油には、出血後の組織修復を助ける可能性を示す研究レビューがあります

    • https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24239849/

  • ラベンダー精油についても「創傷治癒の速度が改善された」という報告があります

    • https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32589447/

  • ローズ精油については「ローズ種の揮発油が皮膚の酸化ストレスを軽減し、皮膚保護に役立つ」というレビューがあります

    • https://www.mdpi.com/2223-7747/14/11/1605?utm_source=chatgpt.com


ただし、これらは補助的・可能性の段階で治療行為としての確証は十分ではありません。

これらの知見は、臨床現場で感じてきた回復の早さを科学的に裏付けるものとしてご紹介しています。



■ 打撲後のセルフケアと注意点

打撲から数日〜1週間後は、炎症のピークが過ぎ、再生期に入るタイミングです。この時期に適切なセルフケアを行うことで、回復が格段に早まります。

おすすめセルフケア

  1. 冷やすのは初期(24〜48時間)のみ  → その後は温めて血流促進へ。

  2. 精油ブレンドオイルでの軽い塗布  → ラベンダーファインやヘリクリサムを0.5〜1%濃度で塗布。

  3. 水分をこまめに摂取  → 体液循環と老廃物排出を助けるために。

  4. 睡眠の確保  → 成長ホルモン分泌を促し、組織修復を助ける大事な鍵。



■ あれから2年 - 元気な笑顔

この出来事からもう2年が経ちました。セラピストもすっかり忘れていたのですが、当時のブログ投稿と写真を見返してみて、後遺症なく、あの痛々しい打撲の跡も跡形もなく、変わらず定期的にサロンへ足を運ばれてくださっていることを嬉しく思っています。

月末ごとにご主人と一緒に松山へ来られ、トリートメントのあとにはお食事や温泉も楽しまれているとのこと。小さな旅を楽しみながら、ご夫婦で健康を大切にされているその姿がとても印象的です。

長く担当していると、ご本人が気づかない小さな変化にも気づくものです。肌の張り、呼吸の深さ、立ち姿勢、声のトーン...それらすべてが、心身の状態を静かに語ってくれます。

実年齢よりずっと若々しくお元気に見える女性です。美しさは回復力の延長線上にある,,,そんなことを改めて教えてくださるお客様でもあります。



■ セラピストとしての気づき

  1. 施術者として、この出来事「打撲=局所の問題」ではない。

  2. 姿勢・呼吸・循環・情緒がすべて繋がっているということ。

  3. そして、精油の香りとタッチを通じて自然治癒のスイッチを押すことができるのが、アロマテラピーの真価だと改めて思います。



■ さいごに:身体が発する小さなサインを見逃さないで

顔の打撲は一見、局所的なトラブルに見えます。

しかし、身体全体が緊張しているときや疲れが溜まっているときほど、転倒や怪我につながることが多いのです。

どうぞ皆さまも、疲れを溜めすぎない工夫をされてくださいね。

もし身体に痛みや違和感を感じたときは、「我慢」より「整える」を選んでください。

アロマテラピーは単なるリラクセーションではなく、人の「回復力」と「再生力」を静かに後押しする自然療法です。


顔の打撲とアロマテラピー 2年後の再考「自然治癒力」と精油の力


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