記憶に残るやさしい時間
- tae Shirakata
- 6月30日
- 読了時間: 7分
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記憶に残るやさしい時間
数日前、ふとしたきっかけで、IZ(イズラエル・カマカヴィヴォオレ)やテレサ・ブライトの曲を久しぶりに耳にしました。彼の声を聴くと、どうしても涙が出そうになるんです。きっと、音楽以上のものをそこに感じているからでしょうね。
そんななか、テレサ・ブライトが2024年に逝去されたことを知りました。まだ64歳。 あの澄んだ歌声が、もう新しく聴けないのだと思うと、胸がきゅっとなりました。
どちらの歌も、私にとってはハワイに行く前から、心のなかで鳴っていた音。 だから、今もう一度あの時間を思い出すように、ブログに残してみたくなりました。
ロミロミとカウアイ島とIZ
ハワイを訪れるたびに、毎回が特別だったあの頃。 何度行ったかなんて、もう正確には覚えていません。 指を折って数えれば済む話なのに、私の心の中では、まるでずっとそこにいたような気がしているのです。
四国の松山から、空路と陸路を乗り継ぎ、成田や関空を経由して向かう太平洋の向こうの島々。 そのなかでも、何度も足を運んだのがカウアイ島でした。
「遠いね」と言われることもあるけれど、私にとってこの島は「帰ってきた」と感じられる不思議な場所です。 その理由はひとつではないけれど、いつだってそこには、深い安堵感がありました
ハワイ諸島のなかでも、カウアイは特に自然との距離が近く、手つかずの緑と海が美しい調和を見せてくれます。 空が高く、空気は澄み渡り、光が島全体を包むようにやさしく降りてくる、そんなカウアイ島です。
テレサ・ブライトとIZ
ハワイに興味を抱くよりもずっと前から、心の奥に残っていた声があったように思います。 それが誰のものか、当時は知らなかったけれど、気がつけばその旋律は何度も耳に届いていて、 深く深く、静かに沁み込んでいました。
テレサ・ブライトの澄んだ歌声は、どこか懐かしく優しいその響きで、幾度となく癒されてきました。 たしか最初は、日本のCMだったかもしれません。 歌詞も曲名も知らなくても、彼女の声だけが心に残っていたな。不思議な感覚が今もあります。
そしてもう一人、IZ(イズ)ことイスラエル・カマカヴィヴォオレ。 彼の歌声は、風のようにそばを通り波のように心を撫でていく、、 時間の中に静かに残る言葉にしがたい優しさでした。
彼ら歌声が、私の知らないうちにハワイを運んできてくれていました。
ロミロミ、波音、触れるということの先へ、、
セラピストとしての経験を重ねるなかで、「もっと深く、人の身体と心に触れるとはどういうことか知りたい」
その想いが私をロミロミへと導いたのかもしれません。
カウアイ島 先生
カウアイ島での学びは、技術を習得すること以上に、自然と共に在るという感覚を体に刻み込む時間だったと思います。
先生のご自宅の目の前には、美しいビーチが広がり、朝から晩まで波の音が耳に届いていました。 眠るときも、目覚めるときも、施術の練習をしているときも、、
すべてがその自然のリズムとともにありました。
午後遅くになると、先生の元へクライアントが訪ねてきます。そして施術の様子を見せてくださいました。
とても小柄で優しい眼をした先生とは、今でもお臍で繋がっているようです。
施術で使うのは「手」ですが、ただの技術ではありませんでした。
「祈り」「安心」「信頼」といった無形のもの。
「触れ方ひとつで、安心が満ちていく」
カウアイ島 布
〜五感で選ぶ「布」 施術空間をつくるよろこび〜
ハワイの伝統では、「布」にはmana(マナ)=霊的な力が宿るとされ、 儀式や癒しの場において、心身を守る大切な役割を担ってきました。
ロミロミの施術でも、クライアントに直接触れる「その手前」から始まる空気づくりがとても大切だとされています。 布たちは、その色、質感、模様、それぞれが五感に語りかけてきます。
空港近くの布屋さんに何度も通い、色とりどりのハワイアンファブリックに心を踊らせていました。
「この布は、どんな空間をつくるだろう」
「この色は、どんな感情を呼び起こすかな」
そんなふうに想像を広げる時間が、私にとっては大切な準備だったのだと思います。
今でも、サロンの窓で見守ってくれています。
ある布は、お客様を包む空気の一部となって生きています。
カウアイ島 親切 「また来たね」 笑顔
ある日、島内を車で移動していたとき、誤ってタイヤを砂に乗り上げスタックさせてしまいました。 困ったなと目線を先に向けると、若い地元の青年たちが見えたんです。走って助けを求めると、「おやすいご用」とばかり車を持ち上げ移動させてくれました。名前も聞けぬまま「気をつけてね」と手を振って、彼らは何事もなかったように去っていきました。
また、通い詰めた布屋さんでは、
「また来たのね」と笑いながら端布をおまけしてくれたりもして。
そんな優しさと親しさに満ちた空気が、カウアイ島そのものの豊かさだと今も感じます。
「tae 作る人になる」 笑いにあふれた食卓
滞在中、夕食づくりは私の担当でした。
先生とご主人と私の3人で囲む食卓は、笑い声と「美味しい!」の言葉で満ちていて、 一日のさまざまな経験と学びを、身体の内側へと整理していく大切な時間でした。
とある日、ご主人が私の料理をひと口食べて「これは明日の分!」と急にタッパーに取り分け始めた出来事は、 思い出すたび笑ってしまうし、ほんとうにうれしかった事件?!でした。
また、ベジタリアンだった先生が、私のつくったポーク料理を少しだけ…と口に運び、
「……なんでこれ、こんなに美味しいの?どうやって作ったの?」と驚き、質問攻めにした顔も忘れることはできません。
食卓は、信頼と親密さが積み重なっていく場所でした。
3人で語った夜 空の広さ 言葉を超えた時間
ある夜、バルコニーに椅子を並べ、ワインを手にして3人で語り合ったことがあります。
風と波の音、そして大きな月が照らした夜。
先生のご主人の英語は、早口でハワイ訛りがあり、私は何度も先生に通訳してもらっていました。 そのうちに、伝わる伝えること、それは言葉だけじゃないと気づかされていました。
笑い合い、うなずき合い、目を見て共鳴するような時間。
気がつけば、深夜3時を過ぎていました。
夜明け前の空がうっすら色づいていくのを、3人で静かに眺めていたあの時間。
私の心の奥深くに、ひとつ大きなものと繋がったような、静かで確かな何かが満ちていた夜でした。 それはもしかすると、人生のどこかで「帰る場所」に出会えたという、安心そのものだったのかもしれません。
旅の記憶、優しいまなざし、波音、月の光、やわらかい歌声、触れ合う手。
それらすべて、あの時間と体験が、今の私の背中をそっと支えてくれている気がします。
私はセラピストという仕事を選び、 今も、誰かのからだに触れながら、その人の声にならない感覚に寄り添う日々を過ごしています。 特別な才能があるわけではなく、 「大切にしたいものを、大切にしながら働くこと」が、 私の選んだ人生のかたちなのだと思います。
あのカウアイ島で見上げた、まんまるの金色の月。 手を伸ばせば届きそうだった、やさしい光。
それは、どんな未来にも、ちゃんと光はあると教えてくれるようでした。 私は私の手で、人と世界と、繋がっていけたらと思っています。記憶に残るやさしい時間の物語。
年齢による体調の変化や、漠然とした不調(不定愁訴)を感じている
忙しさの中でも「美しさ」や「心地よさ」をあきらめたくない
自分ひとりで何とかしようと頑張りすぎてしまう
深くリラックスし、呼吸や自律神経を整えたい
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